障害を軽く乗り越えまっせ

「そう言えば、浮気してませんか?」「ちょっ、大丈夫だよ。何だよ、その質問!」「前はよくしてたじゃないですかー。だから、防止対策!」

「わざわざ言う?」「そうです!プレッシャーかける」あははと軽く笑われた。本当、真剣にとらえようぜ。

なにせ、前科があるんですもの。付き合いきれません。「最近越してきたご家族!誰だっけ。えっと…」「東野さん」

「仲良くなれた?奥さんまだ若く、美人と聞いたが」「貴方、鼻の下伸びすぎ」「う…」まったく。油断も隙もありません。

「仲良いから大丈夫。向こうも悩みあるようだけど」「へー、どこの男も同じね。はは」ったく、まぁ男はともかく、彼女はすごーく美人。

繊細で可憐、まさしく高嶺の花。これほどの方と恋仲に陥るなら、障害を軽く乗り越えまっせ。

「どうした?顔赤いが」「ば、馬鹿!何でもありません!それより厳禁ですよ!」